空飛ぶ円盤に(   )が乗ったよ

あとはすすきが揺れるだけ

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2018年読書メーターまとめ

2018年の読書メーター
読んだ本の数:89
読んだページ数:17228
ナイス数:390


俺、つしま俺、つしま感想
実家にて。飼い主のキャラクターの絵があまり好きになれず、、変にいい話にしすぎてないところはよいかな。
読了日:12月31日 著者:おぷうの きょうだい
ダルちゃん (2) (コミックス単行本)ダルちゃん (2) (コミックス単行本)感想
2巻で終わると読みやすくてうれしい(同時発売だし)。詩を書くようになってダルちゃんは元気になってきてうれしい。思ったように生きている方が生きやすいんかな。役割を与えてくれる場所と思っていた会社も楽しみになってくる。好きな人ともつきあえた。しかし、思いのままに生きると失うこともあり、ダルちゃんはそれも引き受けた。あっさりしている気もするけどたぶんそれが持ち味で、詩もいいなぁ、はるなれもんさんは感性がとがっている(でも優しい)、みたいなことを思った。
読了日:12月23日 著者:はるな 檸檬
ダルちゃん: 1 (1) (コミックス単行本)ダルちゃん: 1 (1) (コミックス単行本)感想
本当はダルちゃんのマルヤマさんの話は、誰でも思い当たることがあるような、社会とわたし、の物語であり、ダルちゃんは大丈夫大丈夫と思いながらも実は大丈夫ではないというか、違和感を感じている、のに気づかないふりをしている。社会に出てしばらくすると魔法がとけるというか、そういう感覚なのかもなーと思った。自分もダルちゃんですって思う人も多そうだ。
読了日:12月23日 著者:はるな 檸檬
しあわせを編む魔法の毛糸しあわせを編む魔法の毛糸感想
立ち読みで抑えてきたけど購入。写真も綺麗だし紙も厚めで立派(個人の感想です)。眺めてるだけで幸せになる魔法の毛糸。
読了日:12月22日 著者:梅村 マルティナ
michiyoの編みものワークショップmichiyoの編みものワークショップ感想
レギンス、靴下
読了日:12月22日 著者:michiyo
ツィス (集英社文庫)ツィス (集英社文庫)感想
東京(周辺)で徐々に大きくなるツィス音の話、幕切れはあっけなく感じたが、博士ひとりの功名心による説の上から、お金持ちの層はツィス音を聴いていない(環境にいられた)という説がかぶさってきてなんかやるせない気持ちになる。真相はいかにというところだけど、まあ小説なのでそれはそれ(お金持ちも耳栓つけさせられてたし)。障害者とかマイノリティが普通(むしろ強者)になれる世界をえがけて楽しそうだった。自分が書きたい世界のために筆をふるうのがSFだなと思った。おつかれさまです!!
読了日:12月21日 著者:広瀬 正
つま先から編む かんたん、かわいいくつ下 (Handmade Life Series)つま先から編む かんたん、かわいいくつ下 (Handmade Life Series)感想
作り目がくわしかったので手元に置いておきたくなってしまった。
読了日:12月17日 著者:大内いづみ
レリーフ編みレリーフ編み感想
写真がとにかく素敵。いろんな技を思いついてすごい。opal毛糸かなり計算して作られてるっぽい。
読了日:12月17日 著者:梅村マルティナ
短歌の友人 (河出文庫)短歌の友人 (河出文庫)感想
二度目。以前は気づかなかったことに気づいた。わかった。わかるようになった。歌人の名前などに親しくなったからだろうな。友人レベル2。
読了日:12月14日 著者:穂村 弘
レッド(1) (KCデラックス イブニング)レッド(1) (KCデラックス イブニング)感想
怖いと思ってたけど(まだ?)怖くなかった。淡々と表層だけをえがいていて、その乾き具合がいろいろを想像させた。よく考えたら赤軍のことよく知らなくて、片手にスマホで調べてたりした。学生運動や過激派が日本にいたのだよなぁと思うと遠く感じてしまう。類似として大逆事件オウム真理教なんかを思いつくけど、内部で過激になっていくのは後者の方が近いのか? とか(ぜんぜん違うのかも)。気持ちが重くなり、是非とも次! という気にはならないのだけど続きは気になる。
読了日:11月14日 著者:山本 直樹
虚人たち (中公文庫)虚人たち (中公文庫)感想
今まで読んだ筒井康隆の中でもかなり変な感じだった。『筒井康隆入門』とか『創作の極意と掟』を読んでたので得心できた気がする(それらを読んだから読んだともいう)。それぞれが自分の小説のやり方があってそれがぶつかる、または主体になれない者たちは己を投げだして身をまかせている。物語としてみれば悲しい物語なのだけど、その外側にある主人公の悲哀やるせなさがただよっていた。筒井康隆の長編と短編だと長編の方が好みかも。
読了日:11月09日 著者:筒井 康隆
さよなら、ニッポンさよなら、ニッポン感想
ずっと読んでた!笑 はじめは小島信夫『残光』の話をしてたのがどんどん脱線というか全然違う話になっていき、話はひとつの形をとらない。しかしニッポンの小説(それは江戸末期くらいからはじまっているらしい)のことを真剣に話しているのだ。カメラの話と短歌の話でめちゃめちゃハッとしてしまった。言語がどう扱われているのかということから時代が見えるということ。小説はやっぱりストーリーだけでなく、モードで文体で、なにより挑戦で、本当のところは禁忌に挑みうるものなのだった。最後が糸井重里だったのも個人的にフワァってなった。
読了日:10月27日 著者:高橋 源一郎
創作の極意と掟 (講談社文庫)創作の極意と掟 (講談社文庫)感想
筒井康隆による創作(小説)のヒントのようなもの。とはいえ、半分くらいは筒井節というかふざけているような気もしなくもない(好意的にとらえてますよ)。単純にツツイストとして読むこともできるし、少しでも創作を試みている人には具体的な方策を授けているとも思える。ただし手取り足取りではないので、エッセンスを汲み取って自分で考えましょう方式。面白い作品が世に出ればそれが筒井の一番の喜びになるんだろうな。しかし筒井氏の博覧強記ぶり(衒学的でもあるけどいつものことか)には舌を巻きます。文学雑学本としてもありかと。
読了日:10月02日 著者:筒井 康隆
ランド(7) (モーニング KC)ランド(7) (モーニング KC)感想
コミックス派なので毎回うろ覚えではじまる。「この世」で「あの世」のことを知る人、「あの世」で「この世」のことを知る人、誰がどこまで知っているのか? 核の部分は少ししか関わっていなそうだった。ルールを決めたのは人々だっていうのウワーって感じだった。老いること、不老不死、天災とか、知ること(文字)とか詰め込むなぁって感じだった。漫画ってすごいなぁ。まだまだ気になるね!!
読了日:09月26日 著者:山下 和美
はじめてのひと 3 (マーガレットコミックス)はじめてのひと 3 (マーガレットコミックス)感想
不倫の恋に決着がついて、わたし、谷川史子(さん)を信じてた、と気がついた。スワナイさんの家庭が円満すぎたし。彼がひどいこと言ってお別れになるところ、ひどいんだけど、悲しいんだけど、本当にそうなんだよ!! と思った。その前のクミが「(不倫でもいいから)ずっと一緒にいたい」もわかるんだけど、めちゃめちゃストレス状態でした思考だからなー。ってなんかわかりすぎた。その分感情移入してたね。完結と思ったらふたりの話が終わっただけで連載は続いてるみたいでした。
読了日:09月26日 著者:谷川 史子
36度 (KCデラックス)36度 (KCデラックス)感想
ファンタジー(というのが適切か?)はファンタジーでもありそうなファンタジーというか。短編集だが世界観はなんとなくつながっている。人びとが自分の正しさで生きているのをえがいていて、めちゃめちゃ正しい、と思った。絵柄も好きだなぁ。なんていうか、わたしはこの漫画を描く人にすごく好感を持った。
読了日:09月12日 著者:ゴトウ ユキコ
夫のちんぽが入らない(1) (ヤンマガKCスペシャル)夫のちんぽが入らない(1) (ヤンマガKCスペシャル)感想
原作読んで、コミカライズってあんまり読まないんだけど、ネットで読んだ第1話がめちゃよかったので買ってみた。いやまあ原作ありきではあるんだけど、漫画は漫画で別の魅力がある。さち子と慎さん、まったく新しいキャラのような、でも懐かしいような感じがあり、演出というか漫画表現も図抜けている。ゴトウユキコさん、すごい人だ。巻末の往復書簡もよかった。こだまさん、そろそろバレちゃわないか本当に心配になる。
読了日:09月12日 著者:ゴトウ ユキコ
大家さんと僕大家さんと僕感想
カラテカの人まんが描いてたの驚いた! 読むにテレビを通して見える姿とほぼイコールなのね。芸人さんなのに、、って偏見か。素敵な大家さんです。
読了日:09月12日 著者:矢部 太郎
日本文学盛衰史 (講談社文庫)日本文学盛衰史 (講談社文庫)感想
2ヶ月かかってどうにか読了。前も読んだはずが、啄木の援助交際とか花袋のAVとかしか覚えてなかった。難しかったもの。今回は演劇を観たあとだったからか話の軸がわかったのかするする読めた。こんなに読みが違うかね。明治以降の文学は言葉(文体)を持っておらず発明からはじまったこと、その苦しみがそもそもわからなかった(それはわたしが生まれながらにあったものだから)というのもあるなと思った(今回はそれが想像できた)。大逆事件のところは悲しかった。文章・文学を取り巻くものは変わっていないのかもしれない。なんて。
読了日:09月11日 著者:高橋 源一郎
ハイスコアガール(9) (ビッグガンガンコミックススーパー)ハイスコアガール(9) (ビッグガンガンコミックススーパー)感想
家庭教師は甘くなったけど実は大野親も独裁系というか(ご都合主義とも言うか)、思い出づくりではないけれど、大阪大会遠征旅行へ。両想いなんだから今さら何がどうなってもという感もあるけど。「寝なさいよ」って言うハルオ氏かわいいな。
読了日:08月19日 著者:押切蓮介
ハイスコアガール(8) (ビッグガンガンコミックススーパー)ハイスコアガール(8) (ビッグガンガンコミックススーパー)感想
渋谷朝帰りの余波。日高さんが大野さんに挑んでも挑まなくても、恋の勝負はついていると思ってしまう。しかし本当にしゃべらんな大野さんは。
読了日:08月19日 著者:押切蓮介
エディプスの恋人 (新潮文庫)エディプスの恋人 (新潮文庫)感想
お帰り! の七瀬さんはある高校で事務員をやっている。ある人物のある事件を追っていくときの繋がりがするすると鮮やかだった。真ん中くらいからの恋愛の描写、抗おうとしても理性が勝てない(だって好きなんだもの)のとか、それだけでも成立するんだけど最後のオチ(というのか)を考えあわせると 意味が2倍になる。お父さんの独白長い。ラストは「彼女」(神でもいいが)を小説の作者ととれば、七瀬の戸惑いは作品内人物のそれであるし、直接的ではないとはいえ、メタの、登場人物がこちらを意識したところなんだと思った。
読了日:07月28日 著者:筒井 康隆
ホームシック: 生活(2~3人分) (ちくま文庫)ホームシック: 生活(2~3人分) (ちくま文庫)感想
ちくま文庫ってたまにラッパーのエッセイあるよね?? ECDさんと植本さんの結婚直前から第一子誕生の一年くらいの時間の話。非常に読みやすい。癖のありそうな人たちが書く文章の素直さがすとんと届く。その後の話を知ってるからこそ感じるものもあり、続きを探すか考えてしまう。
読了日:07月28日 著者:ECD,植本 一子
文學界2017年1月号文學界2017年1月号感想
筒井康隆(聞き手:都甲幸治)、保坂和志長嶋有いしいしんじ
読了日:07月25日 著者:
ぼくらの仮説が世界をつくるぼくらの仮説が世界をつくる感想
作家エージェント「コルク」の代表のビジネス書。目新しい視点なのかとかは読みつけないジャンルのためわかりませんが、発想方法・視点、覚悟の決め方なんかはそうよねーって感じでした。自分のことはおいておいて、現状分析、社会の変化を受け入れてそれについて行こうとする姿勢は独自な気がしました(または起業する人特有なのかもしれませんが)。やりたいことがわかってる人は背中を押してくれる一冊になりますね。
読了日:07月16日 著者:佐渡島 庸平
わたしたちに許された特別な時間の終わり (新潮文庫)わたしたちに許された特別な時間の終わり (新潮文庫)感想
再読。野暮なことになにが面白いのかわからなかったのを、有名な人たちがああですこうですと言ってくれて、なんとか、読みにたどり着くことができたのだった。なにを言っても誤魔化しのようだから今回はここまで。いろんなところで言及されてるからまた会うこともあるでしょう。しっかり読めるわたしになっていますように。
読了日:07月13日 著者:岡田 利規
七瀬ふたたび (新潮文庫)七瀬ふたたび (新潮文庫)感想
家族八景』のお手伝いさん、七瀬が帰ってきた! とびきりの美女になって。今回は同じような能力者が何人も出てきて、一般の人(家庭)を読むというよりは能力に焦点を当てた感じ。でもそれはルンルン楽しい日々ではなく、自分(たち)は日陰者だという意識が常にあり、重苦しい雰囲気である(コミカルな筆致はあるのだけど)。そしてその予感は当たり、能力者を憎む集団が実際にあらわれ、彼女(たち)は追いつめられる。安易な安らぎを与えないのが今回の筒井の決断なんだなと想像する。能力者たちに親しみをおぼえているだけに最後はつらい。
読了日:07月12日 著者:筒井 康隆
はてしない物語 (下) (岩波少年文庫 (502))はてしない物語 (下) (岩波少年文庫 (502))感想
バスチアンがファンタージエンに来ての後編。美青年に変身し、強さも賢さも強靭な精神も手に入れてよかったのだけど、アウリンを授けられることの残酷さ! バスチアンの人間くささ(転落)はそらみろって感じだし、こんな人を知ってるなとも思った。絵に描いたよう。それがかえって目を離せなくするし、最後の生まれ変わりのためにはとことんまでダメにならなきゃならなかったんだろうけど。きっぱりとした物語だ。最後の二人は父母だよなーと思ったり。何かになりたがるばかりで、自分を変えようとはしなかった、なんて耳の痛い言葉だった。
読了日:07月10日 著者:ミヒャエル・エンデ
旅の時短スケッチ旅の時短スケッチ感想
くろうと向けだなーという感じはする。旅先でさっとするスケッチ、用具の使い方のヒント、まとめのヒントとか。ささっと描きたい。
読了日:07月10日 著者:あべまりえ
啄木のうた啄木のうた感想
小さくて読みやすい。啄木はなんかキュートだ。
読了日:07月06日 著者:
はてしない物語 (上) (岩波少年文庫 (501))はてしない物語 (上) (岩波少年文庫 (501))感想
なんで今まで読んでなかったんだろう。積ん読にやっと手をつけた。映画のイメージしかなくて(20年以上前だからあやふや)ファンタジーと思ってたけど、ノーノーめっちゃメタ話。『はてしない物語』とそれを読んでる少年の『はてしない物語』を読んでるわたしの手にあるのも『はてしない物語』! 「はてしない」というのは(今のところ)循環だけど、このあとどうなるか。また、物語世界と現実世界の往還や影響を与えあってるところとか警句的なところもあり、エンデー!! ってなった。いやこれはすごい本。はや次巻へ。
読了日:07月04日 著者:ミヒャエル・エンデ
万年筆ですぐ描ける!  シンプルスケッチ万年筆ですぐ描ける! シンプルスケッチ感想
読んだ〜描いた〜ちよつとしたイラスト描ける人用って感じはする(図案集的な)。線がシンプルでわかりやすい。自分の手癖を思い知らされつつ。立体の丸が難しい。パーツが多いものは接続やバランスがだいじ。よく観察しようと思った。
読了日:07月01日 著者:兎村 彩野
筒井康隆入門 (星海社新書)筒井康隆入門 (星海社新書)感想
筒井康隆全部網羅書!! いやーしかし筒井康隆はわたしのうまれるずっと前から今に至るまで小説を書き続けている。名作と名高い多くもうまれる前の作品にあるし、正直なに読むかわからない状態だからありがたいこと。筆者の筒井愛やばくてぜんぶ面白いからぜんぶ読むべきみたいになるが……。最後の数ページなに言ってるか全然わからなかったけど面白かった(よいぞよいぞ)。小説内存在の悲哀、ちょっとわかる気がした。さて、じゃあ今度はどの筒井いく? ってなりますね。
読了日:06月29日 著者:佐々木 敦
日本以外全部沈没―パニック短篇集 (角川文庫)日本以外全部沈没―パニック短篇集 (角川文庫)感想
これで家にある筒井康隆たぶんぜんぶ読んだぞ。基本的に馬鹿騒ぎもの、なのか。『筒井康隆入門』と併読していたので理解が進む(なんの理解か)。筒井康隆はすげーしやべーみたいな感想しか出てこなくてすみませんだけれど、でも本当にすげーしやべー。長編とか連続ものばかり読んでたのでこんな筒井作品たちははじめて。皮肉と狂騒、華麗な遠回りを書ききる胆力すごくない? びっくりしてる!!!
読了日:06月23日 著者:筒井 康隆
機械 (青空文庫POD(ポケット版))機械 (青空文庫POD(ポケット版))感想
青空文庫にて。自分と軽部と屋敷のミニマルな話。ややこしい機微の中に、他者との反撥や合一にも近い共感があり、またそれが裏返ったりする。三人でぽかぽか殴り合ってるところすごかった。仕事の秘密のことだというのち主人や細君はあまり出てこず、でも主人の癖のとこなんか最高だよなー。終章のはじめの唐突なネタバレに笑い、そのあと読んでも変わらず混乱しててうけた。基本的に好感を持った。自分がだれなのか、犯人はだれなのか、まわりまわって全員であるし、機械にさせられているみたいな狂気と恐怖。書けないものを書いていると思った。
読了日:05月26日 著者:横光利一
檸檬 (新潮文庫)檸檬 (新潮文庫)感想
青空文庫にて。京都の通りやざわめきを想像しながら。檸檬に親しみを感じ解放されているところ、丸善での焦りからのラスト、頭の中でされてた要約と違って、でも持ち運べるくらいの本文じゃん。よかった。
読了日:05月26日 著者:梶井 基次郎
家族八景 (新潮文庫)家族八景 (新潮文庫)感想
テレパス能力をもつ火田七瀬が家政婦としていろんな家庭を覗き見る、というような。「家政婦は見た」とアンジャッシュコントの組み合わせ、とか思ったりしたけどそれは野暮で、七瀬の覗き見る人々の精神のややこしさがすごい。神の視点を一人称小説で成立させる装置としての能力? 七瀬も良い子のお嬢さんでなく、時に好奇心のため保身のためにアクションを起こすのが主人公としてとても魅力的だった。本文中に筒井康隆出てこなくて、それがシリアスな感じも。連載してるうちに登場人物が魅力的になっちゃうパターンよねきっと。
読了日:05月24日 著者:筒井 康隆
富豪刑事 (新潮文庫)富豪刑事 (新潮文庫)感想
すごく昔に読みさしてたのをはじめから。ドラマでは深田恭子がやったんだったか。ミステリに分類されると思う、していいのだと思うけど、筒井康隆が「私は本職のミステリ作家ではないので」等と茶々を入れてくる(本文中でだよ!!)。他にも警部が読者に話しかけてきたりも筒井節なんでしょう。銃の出てくる大人数の乱闘もあるけど、直前に読んでた『悪の教典』よりこっちの方が好きなんだよなー。なんででしょうね。
読了日:05月20日 著者:筒井 康隆
悪の教典〈下〉 (文春文庫)悪の教典〈下〉 (文春文庫)感想
読んでしまったー。下巻は主にある一晩の話で、生徒どうしのやりとりがたくさん読めた。といっても怖いところは薄目でささっと進めてしまった。みんな一生懸命なところがよかった(なにその感想)。なんていうか特技とか性格とかよく出てた。しかし救いがねー。銃こえー。
読了日:05月14日 著者:貴志 祐介
悪の教典〈上〉 (文春文庫)悪の教典〈上〉 (文春文庫)感想
読みはじめたら止まらなくなってしまった。おそるべし。あらすじを知ってたからこの人はヤバい人ってわかってたけど、知らずに読んでいたら一見よい教師っぽい人物の、少しずつ違和感が生じつつ、気づけば完全にヤバい人になっている(ハスミンが隠さなくなるような)グラデーションがすごかった。いろんな人の断片をつなぎ合わせていけるのが読みやすかった。はや下巻へ。
読了日:05月14日 著者:貴志 祐介
文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)感想
フィクションに登録していいんかな(本棚)。10年以上ぶりに再読。はじめは印象批評ってだけは覚えてた。講義は難しすぎる(けど懐かしいー!)。けっきょくどの理論を用いるのか、なんて以前は考えていたけど、現代に生きるわたし(たち)としては、そんな神めいたところにはいられなくて、のちに講義されるであろう理論の一目一編みになるしかない(なれたら大したものだし)という気がした。後期の講義もあったらどうなっちゃってたんだろうか。日常パートの狂乱ぶりが面白すぎて講義部分をすっ飛ばしちゃうの、わたしだけじゃないと思いたい。
読了日:05月11日 著者:筒井 康隆
お直し とかお直し とか感想
派手な物語があるわけでもなく軽妙洒脱なエセーというわけでもないけど、高くもなく低くもないテンションの文章とフォーってなるお直しの写真たち。本棚ではいつでも手に取れるような場所にあって、時おり読む、みたいな人生に寄り添うような本。お直しにときめいたり、心を落ち着かせたりする。わたしもたまにお直しをします。手作業っていいな。
読了日:05月10日 著者:横尾 香央留
ポーの一族 ~春の夢~ (フラワーコミックススペシャル)ポーの一族 ~春の夢~ (フラワーコミックススペシャル)感想
だんだん思い出してきた
読了日:05月06日 著者:萩尾 望都
忘却のサチコ 1 (ビッグコミックス)忘却のサチコ 1 (ビッグコミックス)感想
おもしろかった。ちょっと変な子のサチコがいなくなった恋人(結婚式の途中で!)を忘れるためにおいしく物を食べようとする、、のんだけど、恋人との思い出が少しずつ挿入されてちょっとしたミステリー感も。しかし現時点で10巻まで出てて、あとどれだけ謎があるのだ(忘れられないんか)みたいな気持ちもある。
読了日:05月06日 著者:阿部 潤
サトコとナダ 2 (星海社COMICS)サトコとナダ 2 (星海社COMICS)感想
サトコの理由。日本は息苦しくて生きづらいのかなー。わかる気もするけどかなしいなー。まんがはめちゃめちゃおもしろく、イスラムの話はへー!ってなる(^ν^)
読了日:05月06日 著者:ユペチカ
サトコとナダ 1 (星海社COMICS)サトコとナダ 1 (星海社COMICS)感想
ふたりがずっと仲良いといいな
読了日:05月06日 著者:ユペチカ
おにぎり通信 3 ~ダメママ日記~ (愛蔵版コミックス)おにぎり通信 3 ~ダメママ日記~ (愛蔵版コミックス)感想
完結! 漫画に作者が出てくるの久しぶりな気がした。四十代とのことですが絶対元気よね二ノ宮先生は。男児の母という感じする。めちゃめちゃ笑いました。
読了日:05月06日 著者:二ノ宮 知子
おにぎり通信 2 ~ダメママ日記~ (愛蔵版コミックス)おにぎり通信 2 ~ダメママ日記~ (愛蔵版コミックス)感想
ところどころ『のだめ』を彷彿とさせる部分あり、乳児期すぎるとだいぶ楽になってる印象(心配なこともあろうけど)。このふりきれ具合はなんなんだろうとか思う。
読了日:05月06日 著者:二ノ宮 知子
おにぎり通信 ~ダメママ日記~ 1 (愛蔵版コミックス)おにぎり通信 ~ダメママ日記~ 1 (愛蔵版コミックス)感想
再読。出産育児系の漫画もいくつも読んでると発見がある。
読了日:05月06日 著者:二ノ宮 知子
岡崎に捧ぐ 3 (BIG SUPERIOR COMICS SPECIAL)岡崎に捧ぐ 3 (BIG SUPERIOR COMICS SPECIAL)感想
岡崎さんて今どうしてるんだろう、ってはじめから思ってるけど元気で今でも仲良くやってるのかもしれない(しててほしい)。初恋の顛末、変わらずあほなことをしてるけど、周りやヤマモトさんはちょっとずつ変わっていく、変わらない岡崎さん、って思うと泣けてきちゃうな。だれでも岡崎さんみたいな存在いるのかもね。
読了日:05月06日 著者:山本 さほ
岡崎に捧ぐ 2 (コミックス単行本)岡崎に捧ぐ 2 (コミックス単行本)感想
再読。ちびまる子ちゃん的なものを感じつつ(前も書いた気がする)、ヤマモトさんのキレっぷりが際立つ。時代は平成の話だし。やっぱり笑っちゃう。
読了日:05月06日 著者:山本 さほ
あなたのことはそれほど 6 (フィールコミックス)あなたのことはそれほど 6 (フィールコミックス)感想
涼太さんのこわさが。ドラマとは少し違う終わりにまあハッピーエンドなのかなーみんな人なのだということがわかってほっとする。いくえみ綾さんやっぱすごい。
読了日:05月05日 著者:いくえみ綾
あなたのことはそれほど 5 (Feelコミックス)あなたのことはそれほど 5 (Feelコミックス)感想
ドロドロ終わってたー4人がひとりになったのがくっきりと。すこし柴門ふみ感が。
読了日:05月05日 著者:いくえみ 綾
深夜のダメ恋図鑑 2 (フラワーコミックスアルファ)深夜のダメ恋図鑑 2 (フラワーコミックスアルファ)感想
おもしろいけどそもそもの立ち位置は少女漫画よなー。そんなアホとは別れておしまいなさい!! とちょう思う。王子様になりつつある彼氏はオチよねもはや。
読了日:05月04日 著者:尾崎 衣良
深夜のダメ恋図鑑 (フラワーコミックスアルファ)深夜のダメ恋図鑑 (フラワーコミックスアルファ)感想
もしかして『タラレバ娘』よりおもしろいのでは……? でも腹立つ男が多いね。ネット掲示板的な趣もあり。
読了日:05月04日 著者:尾崎 衣良
弟の夫(4) (アクションコミックス(月刊アクション))弟の夫(4) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
担任に言ったとき、やったねやったねって思った。同調圧力みたいなもの、この作品の子どもたちは素直でまっすぐでよい。大人の方がややこしい(のは現実も同じ)。弟のカナダでの写真を見て、日本で眉間に皺寄せて暮らすよりよっぽどよいと思った。楽に呼吸ができる場所が必要だ。
読了日:05月04日 著者:田亀 源五郎
弟の夫(3) (アクションコミックス(月刊アクション))弟の夫(3) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
ヤイチさんが自分と向き合えるようになっていてよい。たまに不安をあおるような空白があるの、表現としてすごいのではないか。娘の明るさとまっすぐさにだいぶ助けられている。
読了日:05月04日 著者:田亀 源五郎
弟の夫(2) (アクションコミックス(月刊アクション))弟の夫(2) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
ヤイチさんちもちょっと複雑なお家だった……いろんなことに焦点を当てているのだね。
読了日:05月04日 著者:田亀 源五郎
弟の夫(1) (アクションコミックス(月刊アクション))弟の夫(1) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
おもしろかった。重層的につくられていて感情がリアルと思った。最後、え、生きてんの!? ってなった(´⊙ω⊙`)
読了日:05月04日 著者:田亀 源五郎
おひとりさま出産 3 育児編 (集英社クリエイティブコミックス)おひとりさま出産 3 育児編 (集英社クリエイティブコミックス)感想
出産即仕事!! 体力があってすばらしい(へろへろでしたご)。パートナーがだめ人間すぎるけどそれでも捨てられないとか業っぽくてよい。世界は正しさだけでできてるわけではないし。そして二ノ宮知子さんの影響を感じるがうーん。
読了日:05月04日 著者:七尾 ゆず
おひとりさま出産 2 (集英社クリエイティブコミックス)おひとりさま出産 2 (集英社クリエイティブコミックス)感想
うまれてしまった……。妊婦さんこんなに働いていいのか心配になってしまう。色々あろうけど、現代社会での挑戦例という感じがする。がんばれー
読了日:05月04日 著者:七尾 ゆず
おひとりさま出産 (集英社クリエイティブコミックス)おひとりさま出産 (集英社クリエイティブコミックス)感想
なかなかハードな人生。しかし身につまされる……。私小説はししょうせつだけど、私漫画はなんて読むのでしょう? しまんが?
読了日:05月04日 著者:七尾 ゆず
小説禁止令に賛同する小説禁止令に賛同する感想
『すばる』にて。体制批判なんかなと思って読みはじめたけど全然ちがう(そうじゃないとはいえないけれど、そういう話じゃない)。未来、投獄されている(いとうせいこうらしき)作家が雑誌に連載している随筆という体の(小説と続けていいものだろうか)。近代小説の成立、小説を小説たらしめているもの等、「小説」へのメタ的言及、その実行、未来からと見せかけて現在、そして過去から書かれている。作中小説(でも存在しないかもしれない)の演出もにくい。やばいやばいいとうせいこうやばい。
読了日:04月23日 著者:いとう せいこう
せつない動物図鑑せつない動物図鑑感想
出先にて。いったら動物雑学なんだけど哀愁ただよっててうける。知人の子とかに贈りたい。対象年齢どのくらいだろうかな。
読了日:04月22日 著者:ブルック・バーカー
コジコジ 4 (りぼんマスコットコミックス)コジコジ 4 (りぼんマスコットコミックス)感想
あれ、これ未完? ってなる4巻。『ちびまる子ちゃん』の2人がやってくるの、メタでいいよー、さらに『コジコジ』のみんなが「俺たちが漫画だったらどうする?」ってなるのもいいよー。コジコジは無駄がないっていうの本当そうだなー。不思議屋はジプシーなんかなと思った(『百年の孤独』読んでるからかな)。
読了日:04月21日 著者:さくら ももこ
コジコジ 3 (りぼんマスコットコミックス)コジコジ 3 (りぼんマスコットコミックス)感想
引きがすごいー笑。ジョニーが我を忘れたり(カエル!)、やかんくんのアイデンティティ(とは)、三日月の夜は綺麗になっちゃうナゾ怪人がクリスマスを言祝ぐ等盛りだくさんだわ。めちゃめちゃ本質えぐってきてる気がする。物知りじいさんのポンコツっぷりもうける。何がどうであれコジコジは平常運転でありがたいってなる。
読了日:04月21日 著者:さくら ももこ
コジコジ 2 (りぼんマスコットコミックス)コジコジ 2 (りぼんマスコットコミックス)感想
はれはれくんとジョニーBL?? 憎からずとは思ってたけど、そういう系譜の芽(芽じゃない気もするが)がすでにここにというのにわぉってなる。ジョニーははれはれくんと友達になるために連れてこられたんだしなー。
読了日:04月20日 著者:さくら ももこ
コジコジ 1 (りぼんマスコットコミックス)コジコジ 1 (りぼんマスコットコミックス)感想
意外と暴力的だと気づく(暴力シーンがあるわけじゃないんだけど)。理不尽な教師、ただただ悪いやつ、自分の業から逃れられない人たち。綺麗事を押し付けられそうになってコジコジは言う、「なんで?」。面白さがどんどん変わっていく。さくらももこやばいな。アニメ化されてたのもやばい。
読了日:04月16日 著者:さくら ももこ
ATELIER to nani IROのソーイングクローゼットATELIER to nani IROのソーイングクローゼット感想
けっきょく買ってはながめている。コートがいい、シャツがいい、ワンピースがいい。帽子もある。シンプルな布がいいんだろうなと、柄ばかりの手持ち布を省みる。
読了日:04月04日 著者:伊藤 尚美
街を変える小さな店 京都のはしっこ、個人店に学ぶこれからの商いのかたち。街を変える小さな店 京都のはしっこ、個人店に学ぶこれからの商いのかたち。感想
ここしばらくよく読んでいる書店出版社小商い系の話なんだと思う。が、京都(左京区?)独特のゆるい感じも出ている。時代にさからって生きるには消費者側の土壌も必要で、それがかの地には豊かなんだろう。京都行ったばかりだったからフムフム読めた。途中に出てくるでたらめな(褒めてる)お店も気になるね。みんな一本謎哲学を持っていてすばらしかった。
読了日:04月03日 著者:堀部篤史
ランド(6) (モーニングコミックス)ランド(6) (モーニングコミックス)感想
ランドのアンから少し時間が戻って蓮華の物語に。だいぶ話がみえてきた。この世とあの世(ランド)の仕組み、天音和音のたわむれを「この世」を前にして認められるか。意外と捨吉が重要キャラ!!
読了日:03月30日 著者:山下和美
4ジゲン 5 (花とゆめCOMICSスペシャル)4ジゲン 5 (花とゆめCOMICSスペシャル)感想
たまーーーに(年単位)あるにざかなタイム! 一緒に……と猫を馬力に変換しようとするやつとうけるギャル達が特に好きでした。定時制高校、こんなに老男女が通ってるんかなぁ(疑問)。楽しそうだから通っててほしいけどね。またのにざかなタイム待ってます!
読了日:03月28日 著者:にざかな
アンネの童話 (文春文庫)アンネの童話 (文春文庫)感想
のほほんとしたものばかりではないけれど、どれも清冽なイメージのあるお話たち、ユーモアのみえるエッセイ等めちゃめちゃな才能を感ずる。戦争がなくても彼女は有名になっていたんじゃないかな。同時に日の目の当たらなかった天才たちのことを想像したりも。戦争があったから彼女が発見されたみたいなこと思いたくないな。それは事実だけど結果的にあれがあったからみたいなこと言えないな。自然の中で人が人をとりもどすのが何度も出てきてふっと、こころが、しずかになる。たまにはそうしないといけない。
読了日:03月21日 著者:アンネ フランク
女と仕事 「仕事文脈」セレクション (SERIES3/4 3)女と仕事 「仕事文脈」セレクション (SERIES3/4 3)感想
旅先で買った本はその日のうちに。たくさんの女性の仕事についてのあれこれが詰まっている。仕事を転々としてしまう人、それなりの違和感とかをつねに感じていて自分の居場所を探している(わたしもそうなんだ)ということがわかった。いくつかの経験談には涙腺がゆるむことも。会社員がえらいとかフリーランスがいいとかそういうことではなく、どうあれ自分の仕事(生き方)は自分で決めていくという単純な話を再確認。単純だがむずかしいのだ。
読了日:03月12日 著者:
繕う暮らし繕う暮らし感想
にぎやかな糸毛糸あて布がくらしを長生きさせる。細編みパッチは発見でした◎
読了日:03月12日 著者:ミスミ ノリコ
プレゼントプレゼント感想
やったー復刻版。前のも持ってるけど追加もあってうれしいです。お直しもプレゼントも誰かのためのストーリーで、じんわりしますね。後回しにすることが多いと書いてあるけど、なんだかんだ手が早くてうらやましい。絶対量がちがうよねー。
読了日:03月09日 著者:横尾香央留
美術手帖2018年3月号美術手帖2018年3月号感想
読みたい部分はとりあえず読んだ。詩。言葉。意味と無意味、構築と脱構築の裏側で意味づけるための言葉が必要といえば気は重くなるけれど、ふだんあんまりきけないタイプの(枠組に挑戦するような)言説は楽しいよ。気になる人がわりと多めで手にとったけどその他もたいへん引き込まれました。詩のことばは思っていたよりチャレンジングなんだと思いました。前衛前衛。
読了日:03月05日 著者:
小沢健二の帰還小沢健二の帰還感想
渋谷系の王子様だった小沢健二がいなかった期間(つまりアルバム「LIFE」後くらい)から現在(2017年)に至るまでの足跡を丁寧に書いている。自分がちゃんと聞きはじめたのが2011年くらい(それでも7年前!)で、そこから掘れた小沢健二の活動は数枚のCDと行けなかったライブの情報、点と点でしかなかったそれらが線でつながり像を結んだ。筆者自身の小沢健二への強い気持ち(・強い愛)がある。ちょっと対象に寄りすぎかな、くらいの。ただそれでこその最終章の希望含む筆の走り方なんかが多分あって、それはとても好ましく思えた。
読了日:03月04日 著者:宇野 維正
スリップの技法スリップの技法感想
トランスビュー!(いちおう書いておく) 本に挟まっているスリップをフックに書店の棚をつくっていく、これって本屋の文化人類学だ! 本屋の歩き方だ! というわけで書店および書店員の生態、楽しく読ませていただきました。だしだし、書店員の皆さんにとってはめちゃめちゃ実用の書であります。一方で、どんな本でも「売るべき商品」である現実、なかなか大変だなと思ったりもしました。
読了日:02月18日 著者:久禮 亮太
母ではなくて、親になる母ではなくて、親になる感想
目からウロコがすごい。こんなにあったんか、ウロコ。母ではなくて、親。また、父ではなくて、親。「母ではなくて」(または「父ではなくて」)の徹底ぶりがすごい。進んだ個人主義でもあり、でもそれは正しいと感じる。新しい時代である。ただただ親として、人として、社会の成員として存在したい、存在しようという話。でもそれが堅苦しくなく少し怠け者の筆者の手によっておかしみが心地よい。赤子の観察も面白く笑う。
読了日:02月08日 著者:山崎 ナオコーラ
見せたくなるほどかわいい 手編みのくつした見せたくなるほどかわいい 手編みのくつした感想
朝にぱらぱらと。編むぞ。
読了日:02月06日 著者:
死にたい夜にかぎって死にたい夜にかぎって感想
めちゃめちゃめちゃ良い!!!

……で感想終わりたいんだけど、もうちょっと考えてみよう。これは一冊まるまるラブレターである。誰あての? 彼女? 車椅子の女性? 母親? 答はイエスであり、ノー。本書はすべての女性に宛てたでっかいラブレターなのだ。筆者の女性に対しての目線は優しく、どこまでも深い。深海方向というよりは宇宙的な拡がり。序章でいうなれば"オチ"が示され、そこに向かっていく構成、文中のふたりの関係が甘ければ甘いほど最後に向けて緊張が高まる(でも、あとがき読んだらすっきりします)。楽しいです。
読了日:02月03日 著者:爪 切男
ここは、おしまいの地ここは、おしまいの地感想
前作よりはとっつきやすい(かも)。包容力、やさしさ、ゆるしがすごい。またお前かの同級生の話とピンクの墓の話がなんかよかった。この地点にたどり着けるというのが、現代社会のやんややんやに対してひとつの解かも。過去は持ち続けなければならない、しかしいつか意味が変容することもある。捨てたもんじゃない。爽やかだ。小説(フィクション)じゃないんだよなーとか考えて、ジャンル不要の文章だなと思う。
読了日:01月31日 著者:こだま
短歌の不思議短歌の不思議感想
この数の短歌を解説、単純に体力あるなぁと思ってしまった。元気だなぁ。この手の本を読んでるとしばらく頭が短歌モードになりますね。
読了日:01月26日 著者:東 直子
薬屋のタバサ (新潮文庫)薬屋のタバサ (新潮文庫)感想
現実感のないふわふわした現実。それは綿菓子みたいな甘いものじゃなくて、不安をはらむ。ハッピーにならなそうな雰囲気がずっとあり、でもそれ自体がハッピー(エンド)なのかもしれない。これは小説なのか? 文章がうまくない、というか小説としての文章がうまくない(否定の意味でなく、単純に自分ががそう感じたということ)。半分くらいにけずれる(はず)。でも余剰だと思ったところを眺めてみると、こう書くしかないんだろうなという気がしてきてそれが、文体。最後の方のギュギュっとしてるところ、一気に読んだ。不安なのに。すごかった。
読了日:01月21日 著者:東 直子
鼻に挟み撃ち (集英社文庫)鼻に挟み撃ち (集英社文庫)感想
「今井さん」話したことの持つ多層的な部分が文字起こしで可視化される。「私の描いた人は」夜のビル警備でその人、PQは法律を通じて宇宙になっていた。「鼻に挟み撃ち」ゴーゴリ後藤明生、『鼻』『外套』『挟み撃ち』と(いとうせいこうらしき)わたしが出会う、そして「わたし」もまた誰かの「鼻」かもしれない。「フラッシュ」新進気鋭の女に薬をやらせて書かせた文章を自分も酔いながら読む。時間や人称、感覚なんかが入り乱れて気持ち悪くていちばん好き。小説を書くということを考えるのが好きな人は読もう。小難しくてめちゃめちゃだよ。
読了日:01月18日 著者:いとう せいこう
SWITCH Vol.34 No.11 みんなのラップSWITCH Vol.34 No.11 みんなのラップ
読了日:01月12日 著者:
POPEYE(ポパイ) 2018年 1月号 [ガールフレンド ’18。 別冊付録:OLIVE復活!]POPEYE(ポパイ) 2018年 1月号 [ガールフレンド ’18。 別冊付録:OLIVE復活!]感想
オリーブ、小沢健二が書いていて、小山田米呂くんが座談会で音楽の話しててやばい。写真がかっこよくてフムフム。
読了日:01月08日 著者:
歌うエスカルゴ (ハルキ文庫)歌うエスカルゴ (ハルキ文庫)感想
うどんウォーズ、はたまたうどんとエスカルゴのマリアージュ! いわれているとおりの「やすみ」感。状況や人物描写の肩のぬけ具合がすごく(褒めてる)、簡潔でありながら行間を想像させてきて、軽さの割に得られる情報量!(エスカルゴや牧場やうどんの説明はしっかりあります) いつ怪異方面に行くのかなっていう興味を持ち続けていたけれどそちらはございません! 伯爵の話に出てきた虫食のカメラマンを思い出したけどそれもどうやら違うよう。ロミジュリ的な恋の結末は少しせつなく、でもなんだか清々しい。吉祥寺を思い出しながら読む。
読了日:01月03日 著者:津原 泰水

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